シングルファザーハンドブック 2

■家事編

家事の合理化の極意とは?

■洗濯のこと
一郎父さん

「洗濯機は、大きいものに越したことはありません。そして、乾燥機は素晴らしい!干さなくても毎日そこから取り出して着られます(笑)」

■掃除のこと

「食事は大切だが、掃除はほどほどでもOK。ホコリが積もっていてもなんとかなります」(共通意見)

ニコママ

「子どもが小さな頃は、家のことに手が回らなくて、時々※シルバー人材センターの方にきてもらっていました。自分の母親が手伝いに来てくれている感覚で、来てもらうときは一緒に掃除をしたり、お話したたり、ほっとできる時間でした」

※高齢者が得意分野で地域住民を支援するしくみ。子育てや家事を依頼できる。料金は民間の家事サービスに比べると頼みやすい設定。

■弁当のこと
ジョニー

「幼稚園はお弁当を持たせます。保育所も時折、弁当の日があったりします。父親にとって、なかなかハードルが高いのが弁当づくり。そもそも園児の弁当には、何品入れたらいいのか?から揚げなど茶色のものに偏りがちになるけどどうすれば・・。お母さん方の作ったものは彩りが良く、栄養バランスもとれた弁当で、差がつくなぁーと最初の頃は思っていました。

慣れてくると、枝豆やブロッコリーなどで色彩に配慮できるまでになりました。ここまで来るにはしばらくかかりましたが。(笑)

おにぎりや弁当のご飯の蒸気を逃がすということも最初は知りませんでしたが、今は絶品卵焼きをつくれます!」

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意外と知らない子ども・子育て用語・知識集

■スモック・・・園で工作などの作業をするときに洋服の上から着るもの。

ジョニー

「園のお便りを読んで、スモックって何?最初は光化学スモックしか知りませんでしたから(笑)」

■タイツのデニール・・・タイツの厚さを示す数字です。40より70が厚いのですが、知ってました?

■子ども服のサイズ・・・わが子のサイズ、知っていますか?80、100など大人とは違う呼び方があります。

■母子手帳・・・貴重な子どもの情報です。大切にしてください。これを見ながら予防接種のスケジュールを組み立てます。たくさんあるので、子どもの体調を見ながらせっせと通わなければなりませんよ!行こうと思っていた日に風邪をひかれるとがっくり・・・です。

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体験談と素朴な疑問・・・みなさんは、どうですか?

一郎父さんの経験

■銭湯・・・「女の子の場合、父親と一緒に男風呂に入らなければなりません。小さくても家の近所だと同級生の男の子に会うかもしれないので、行きたがりませんでした。温泉も別々だと心配で行けませんでしたね」
■洗濯・・・「中学の入学と同時に洗濯は任せるようにしました。しっかりやってくれています」
■お母さんだったら・・・「こんな時、お母さんならどうするのだろう?いろんな場面でよく思います。お母さんにしかわからないことがいっぱいあるなぁと思います」

ジョニーの経験

■キャラ弁・・・「娘が幼稚園の時、お弁当のキャラ弁というものがわかりませんでした。少子化もあるんでしょうか、お母さんたちの弁当が素晴らしすぎて、最初の頃は、対抗できませんでしたね(笑)」
■子どもの体重・・・「子どもの体重を知りませんでした。服のサイズも大人と違う表記で、あまりに知らないことばかり。タイツとレギンスの違いも知りませんでした。今はわかります(笑)」

キラパパの経験

■ご飯を炊く時間・・・「ごはんって朝炊くの?夜炊くの?どっちなの?というところから私の家事は始まりました」
■おさがり・・・「保育所でお母さん同士、おさがりをもらいあっているのは正直うらやましい」

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■子どもの育ち編

シングルファザーといっても格差があるのです!

一郎父さん

「まず、同じシングルファザーといっても、近くに親がいる場合とそうでない場合は、まったく環境が違います。子どものおじいちゃん、おばあちゃんが近くにいて協力してくれる場合は、父親を含め、3人の大人の手があります。場合によっては、夫婦二人で子育てするよりも面倒を見る人がいる状態なのです。

一方、おじいちゃん、おばあちゃんが離れて住んでいたり、助けを得られないシングルファザーは、それはもう大変です。すべてを一人でこなさなければならないのですから」

幼児期

ニコママ

「シングルファザーに限らないかもしれませんが、一人親だと必要以上にしつけに厳しくなってしまうと聞きます。シングルマザーより孤立しやすい傾向もありますので、子どもにも高圧的になってしまう場合があるようです。軍隊みたいに子どもに命令してばかりで、振り返って後悔しています・・というお話をしていたシングルパパさんもいました」

一郎父さん

「参観日に行ってよいのか悪いのか。僕は行きたいけれど、子どもが来てほしくないそぶりもあったり。母親が多い参観日に父親は来てほしくないのかなと遠慮してしまったこともあります」

キラパパ

「ランドセルを入学する前の年の夏ごろに買うって知りませんでした。入学直前でいいものだと思っていて・・・。子どもの小学校入学準備は、情報収集をしておくことをお勧めします!のんびりしていると乗り遅れます(笑)」

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■子どもの育ち編

学童期のポイントは?

学童保育所

ニコママ

「小学校入学後は、学童保育所が重要です。公的なところを利用するのか、民間の学童保育所を利用するのか。私は民間の学童保育所を利用しました。残業などでお迎え時間が遅れそうな時も対応してもらえ、大変助かりました。

公的な学童保育所では、規定の時間になると閉じると思います。冬場の暗い夜道でも一人で帰るように促されるところもあるので、1年生だとちょっと心配」

学童期

ジョニー

「小学校入学は、大きな変化です。融通のきく保育所だった場合は、大変です!!とにかく残業などがあると学童保育所に迎えに行けませんし、家で留守番させるのも心配です。見かねた近所のクリーニング屋さんが閉店の夜8時まで子どもを預かると言ってくれたほどでした。さすがにそれは丁寧に断りましたが・・・。

お父さんはネットワークづくりが下手です。本当に男はすぐ孤立してしまいます。男に井戸端会議や茶話会はないのです。でも僕はがんばって、お母さんのネットワークに入れてもらえました。園や小学校の保護者の集まりに積極的に参加して仲間に入れてもらったのです」

キラパパ

「僕もPTAの役割を引き受けたり、家庭教育学級に入って、顔見知りのお母さんを増やしました。会社を休んで美化係にも参加しました」

ジョニー

「そうそう、シングルパパには、PTA役員に必ずなったほうがいいと勧めています。お母さん方が助けてくれますし、先生の顔と名前も一致しますから、何か学校でトラブルがあっても相談しやすいです」

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■子どもの育ち編

思春期のポイント

ジョニー

「うちは女の子なので、思春期の成長にどう対応するかが課題でした。そこで、学校の保健室の先生と仲良くなって、助けてもらうことにしました。本当に助かりました」

思春期

一郎父さん

「我が家の子どもは、小さな頃は僕じゃなきゃダメ!ということが多かったのですが、小学校の高学年になると、あれこれ言うと“好きで離婚したんでしょ”と切り返されるようになりました(笑)。大人になりました。

離婚して4年。ようやく自分たち3人で過ごせるすべをみにつけたなと思います」

ニコママ

「シングルのお父さんの事例ではありませんが、息子の教育に熱心すぎるお父さんがいました。子どもは、期待に応えようと頑張りすぎて、燃え尽き、不登校になってしまいました。尊敬する父親をがっかりさせた自分は生きている意味がないのではないかと思い詰めたそうです。

思春期になり、まったく父親と口をきかなくなる父子のケースもありました。こちらもやっぱり教育パパで、成績のことしか息子さんに聞かなかったそうです・・。数年間にわたり、会話がなく、お母さんも困り果てていました」

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